The word 「とまりぎ」 2004年01月
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インフルエンザの型 2004.01.24
またウイルスの話で恐縮ですがこれで最後かと思います。 冬になると毎年流行するのがインフルエンザですね〜。
天空や星の運行の「影響」と考えら れていた頃にinfluence(影響)の語源筋から付けられた名前なんですよ!
A香港型やAソ連型などの型があり、どれが流行るかは流行ってみないと分かりません。
インフルエンザウィルスには表面のたんぱく質の抗原型からA型・B型・C型 に分類され、A型については変異・
変質が頻繁で香港型・ソ連型などに細分化 されます。
香港やソ連というのは発見当時の地名から付けられたもので、ソ連型がロシア型とはならないし毎年そこから
流行するというわけでもありません。
B型は変異が少なく、C型は地域限定的で大流行にはなりにくいのであります。
それに比べて毎回猛威を振るうのがA型です。
同じ種類なら一度感染すればしばらく抗体が出来ますが、変異が激しくワクチンも作りにくいのですね〜。
さらに厄介なことにA型はカモやブタといった一部の動物にも感染するため、A型は多くの場合これら動物からの
感染が流行の発生源と考えられています。
皆さん!外から帰ってきたら「うがい」と「手洗い」を励行してみませんか……?
ワクチンと卵 2004.01.18
インフルエンザのワクチンは効き目が半年程度しか持続しないため、接種するなら毎年必要とされています。
しかし毎年どの型が流行するかは決まっていないため、1年近く前から予測でワクチンが作られます。
ところでワクチンを作る時に、鶏の卵が使われることを知っていますか?
ワクチンは対象となるウィルスから作られるが、インフルエンザウィルスを増殖させるためには生きた細胞が必要です。
そこで鶏の卵、その中でも有精卵で孵化する前の「発育鶏卵」というものを使用するのですよ!
受精後10日程度の卵の中の將尿液の中にウィルスを注入し増殖させ、取り出した後に他の細菌を除去し、
ウィ ルスを死滅・無毒化させたものがワクチンの原液となります。
近年ワクチン不足ということが問題になっていますね〜…。
これは学童への義務接種が なくなったことで安定した需要が低下したことと、ワクチン製造に必要な有精卵が
不足してしまったことが1つの原因になっています。
ちなみに、卵の成分はほとんど取 り除かれているとはいえ、重篤な卵アレルギー患者はショック症状を起こす
こ とがあるので注意が必要で〜す。
新種のウイルス 2004.01.13
ウイルスの起源については、現在もたしかなことは分かっていませんが、急速な環境破壊が新種のウイルス
を生む原因だとも言われています。最近では、鳥や鯉ウイルス・SARS・AIDSやエボラ出血熱などがありますね。
これから更に新型ウイルスが生まれて、人類の命を脅かすかも知れません……。
このようなウイルスは、超微生物(1000分の1ミリ)で、ウイルス自身だけでは生きていけません。
その理由は、エネルギーや栄養を自身では調達できず、動物や人間などの細胞に寄生するのです。
このようなウイルスは、生物と同じような遺伝子を持っていて、同じような遺伝子をもっている宿主を選んでは
寄生して増殖するのであります。
宿主である細胞は当然、進入を拒否するが、ウイルスは寄生先の遺伝子に合わせて進化すると寄生してしまいます。
このことから、人間以外の動物だけに寄生していたウイルスが、ちょっとしたキッカケで、突然変異を起こして
人間の細胞に進入することもあるのですぞ!
一説では、数十万年も続いてきた大自然のバランスが、環境破壊で崩れたことが原因とも考えられています。
環境破壊で、すみかをなくしたウイルスは、生き残るために突然変異を起こします。
このように、環境破壊の激しい時には新型のウイルスが登場するともされています。
皆さん、今年もSARSウイルスなどには、十分に注意しましょう!! また予防のためマスクをしてみませんか?
酒の肴 2004.01.07
枝豆や冷奴などを「酒のさかな」と呼ぶことがありますが、この場合の「さかな」 とは、「酒をうまくする仲立ち
をする食べ物」を意味する「酒の菜」が省略さ れたもので〜す。
昔は魚介類と野菜をまとめて「菜」といい、特に魚の事を「真菜(まな)」、 野菜を「粗菜(そな)」と呼ばれてい
ました。 調理をする時に使う「まな板」もここから命名されたものですよ!
そういうことは「酒のさかな」を細かくいうと「酒の酒の菜」ということになっ て、「頭痛が痛い!」っていうのと同
じ事になるわけですな〜。
今日も「The word」を酒の肴に、一杯飲んでみませんか?
七草がゆ 2004.01.05
1月7日は「七草粥(ななくさがゆ)」で〜す。 年末年始は食べたり飲んだりする機会が増えますよね…。
しかし、そのわりには運動不足になることが多く胃も弱り、気だるさがでてくるころですよ!
「春の七草がゆ」は、健康を願って薬草を食べ、不規則な飲食による心身の疲れを休めます。
また災いを除け、長寿富貴が得られます。 春の七草は次のものです。
1.芹(せり)−−−−−−−川辺・湿地に生える。 止血や血圧を下げる
2.薺(なずな)−−−−−−ペンペン草。 止血、視力改善、血圧を下げる
3.御形(ごぎょう)−−−− 母子草。 咳を止め、痰を切る
4.繁縷(はこべら)−−−−小さい白い花。「はこべ」。 胃炎や胃弱に良い
5.仏の座(ほとけのざ)−−正しくは田平子(たびらこ)。 打撲、筋肉や骨の痛み
6.菘(すずな)−−−−−−蕪(かぶ)。 大根と似た薬効
7.蘿蔔(すずしろ)−−−−大根。 熱を下げ、渇きを止める
また、お粥に使う「うるち米」そのものが滋養となり、胃腸薬としても作用しますよ!
平安時代に「四辻の左大臣」が 「せりなづな 御形はこべら 仏の座 すずなすずしろ これぞ七草」と詠んでから、
春の七草として定着しました。 春の七草は「七草がゆ」にして食べるなど、 ”食”を楽しむものですが、
秋の七草の方は 花を”見る”ことを楽しむもののようです。
皆さん、「春の七草がゆ」を食べて、今年も元気に過ごしましょう!
雑煮 2004.01.01
雑煮は地方によってまた家庭によって、だしも具材もさまざまで〜す。
「雑煮」という名前からも何が入ってもおかしくないのですが一般的に 関西の白みそ、関東のすましに二分されます。
「雑煮」の東西対決は江戸時代から。醤油は享保年間、八割が上方からの下りもので、その後関東醤油の品質
が向上し下り醤油を駆逐したといわれ ています。
すまし雑煮に使われた醤油は幕府から値下げ無用の「最上醤油」のお墨付きをもらった江戸っ子自慢の醤油なのです。
一方、味噌にも貴賎があり、なかでも白みそは米麹を材料の大豆より多く 加え、豊かな甘味をもつ「究極の味噌」
とされています。
もちろん、日常的に白みそが使えたのは特権階級だけ、庶民は年に一度正月にだけ白みそ雑煮を味わえたのです。
お雑煮の種類はすましか味噌かの違いのほか、餅の形や具材も地方によってさまざま。
西の丸餅・東の切り餅、具材では北国で鮭・北九州でブリ・ 瀬戸内で鯛などなど…。
その他変わった雑煮として有名なのが、「香川のあん入り丸餅の白みそ雑煮」 や「鳥取の小豆雑煮」、「岩手の
くるみ雑煮」など。 個性的でなかなか美味しそうですね!
もう雑煮は食べましたか? ちなみにあなたの家は何雑煮でしょうか?
内田定雄の「The word 」です。ご意見ご感想等がありましたら、メールか掲示板でお願い致します。
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